作家の宮尾登美子逝去の報、なんか、しみじみ聞きました。
作品全部は読んでいないし、読んだ中にもむむむてのがあったけど、「序の舞」と「きのね」がものすごく好きで。
どちらも実在の人物をモデルにした、フィクションとノンフィクションのはざまのような作。
──いや、「小説」なんで、そこは割りきらなきゃダメだと思うけど、ここまで書いちゃっていいのかと余計な心配を当時したので、よけいにくっきり覚えているというか。
宮尾作品の例に漏れず、主人公はどちらも女性。しかも超有名人物。もしくはその家族。
それだけに臨場感がハンパないというか、面白く読み進めつつも、こんなふうに赤裸々に書いちゃっていいのかなと読んでるこっちに背徳感がつきまとうというか。(^^;
とにかく忘れ難い作品でした。
他の作品にもモデルはいるし、綿密な取材の上での作品という意味では同じなのに、この二作だけはなんかわたしの中で特別で。
内容的にツボだったのか、すごく惹かれる何かがあったのか、とにかく今も手許に残してます。あと「蔵」と。
時間ができたら読み返したい。
ご冥福をお祈りします。